丸亀うちわ
Marugame Uchiwa
特徴と歴史
丸亀うちわは昔から、涼をとるだけではなく、料理を冷ます、炊事・起火、陽射しをよける、虫をはらう、ファッション、飾りなど、様々な用途に使われてきました。そして、その用途に合わせた様々な形、図柄、種類が存在し、皆に親しまれてきました。
香川県はうちわの全国シェアの9割を占めており、特に丸亀を中心に江戸時代初期までには製法が確立し、広く製造が続けられてきました。丸亀は、こんぴら参りの船客の玄関口という立地から土産品として「男竹丸柄(おだけまるえ)うちわ」が考案されました。
丸亀藩は藩士の内職として生産を奨励し、日本を代表する産地へと発展しました。明治時代には「平柄うちわ」が開発され、産地全体で工程を分業する量産体制が確立。その後も発展を続け、昭和の中頃には最盛期を迎えました。
現在でも昔と変わらず竹・木綿糸・和紙といった自然素材を使い、一つひとつ職人の手で仕上げられています。
1997年には国の伝統的工芸品にも指定されています。
製造工程
丸亀うちわの製造工程は47にも及びます。
大まかな流れとしては、竹を切り出したのち、柄をさいて骨組みをつくり、木綿糸などで扇形に固定し、和紙や布を貼ると完成です。
用途によっては、さらに柿渋や漆を塗って補強する場合もあります。
写真提供:香川県うちわ協同組合連合会
ふしはだけ
一定の幅に割った竹の節を除き、穂になる方の内身を取る。その際、均一の厚みにしていく事が重要。
割き(わき)
「切込機」で穂先より約5cm~10cmのところまで切り込みを入れる。穂の数は32~42本で、同じ間隔で裂いていく。
もみ
上部に切込みを入れた竹を左右にひねり曲げて、竹の繊維に沿わせながら、ふしまでもみおろす。
穴あけ
穴あけ用のキリを使って、鎌を通す穴をふしの部分にあける。これは三つ目錐が用いられる。
鎌削り
切り出し小刀にて加工する。「鎌」とはうちわの骨を固定するための弓状の部品のこと。 丸亀うちわの美しい曲線を表現する大切な部分。うちわの種類によって太さ、長さが異なる。
編み
鎌を通し、その一端に糸を縛り付けて穂を編む。主に白い綿の糸だが、絹糸や色付きを使用することもある。
付け
鎌・糸山が美しい曲線となるように穂を揃えながら、左右対称にして、糸をとじつける。
貼り
うちわの種類などによって「のり」の濃度を調整し、穂や地紙の必要な所に「のり」をつけ、地紙を貼りつける。
たたき
うちわの種類に応じた形の「たたき鎌」を当て、木づちでたたき、余分な部分を切り取り、うちわの形に仕上げる。
へり取り
うちわの周囲に「へり紙」と呼ばれる細長い紙を貼る。その後、「みみ」や「ぎぼし」を貼り完成。